ご縁があってお引き受けすることになった生徒たちに対し、「真剣に学ぶことによって得られる可能性を伝えたい」という思いで日々指導に携わっていますが、年々の報道の中で度々取り上げられる「体罰」に対する考え方についてここで触れさせていただきます。
少々長い文面ではありますが、お付き合い下さい。
10年15年前であれば「(愛情を伴わせた)体罰」について、指導者と家庭が厚く連携を取り合い、時に必要なものとして認知され、そのような位置づけに置かれていたのではないかと思う節もあります。
それが正しかったと体罰を肯定しているわけではありませんし、そもそも体罰に愛情が伴うかどうかの賛否両論について踏み込んでいくのはここでは控えさせていただきます。体罰については様々な考えがあるかと思いますが、直接の血縁関係がなくともお互いの信用と信頼の下に理解し行われていたという事実もあったものと私は考えています。
しかし、ここ数年「いかなる理由があろうとも体罰に踏み込んではならない」という考え方が社会全体に浸透し、誰もが社会全体が大きな変革を迎え始めていると感じ取ることができるようになりました。
様々な価値観が世の中にはあるかと思います。同じものが一つもない多種多様な考え方の下で子育ても行われています。
中には両親ともに共働きで充分子育てに時間を割くことができない状況下で精一杯我が子を育ててきた保護者も過去にたくさん見てきました。そこで補いきれないことを塾の先生が第2の親として参加し..
とこのような意味で私も数多く経験させていただきました。
また、父親が単身赴任で子どもと一緒に生活ができず、母親がその多くを負担せざるを得ない状況下で一生懸命子育てに励んできた方もいて、私自身がそのサポートを行った経験もあります。いずれも家族同然のお付き合いのようなかかわり方があったからこそ成り立っていたと思いますが、昨今指導における難しさをひじょうに強く感じるようになりました。
過去に報道された学校の先生における体罰について、全てとはいいませんが「本当に学校の先生が悪いのか」「学校の先生だけがなぜ厳しい処分になるのか」と正直不安と不満を覚えたことも過去に多くありました。
体罰を肯定するわけではありませんが、その子の将来や「今」周りにいる同級生のことを考えるとどうあることが好ましいのか.. その判断と対応の難しさはいくら深く考えても拭い去ることができませんでした。
しかし、様々な考え方や思いはありますが、今後はこの中央塾において「問題ある生徒に対し、塾として毅然とした態度をとり、その上で今あるべき形と姿を追い求める」ことを大原則とします。
よって、この塾がよき形で運営されていくためにも当塾では「体罰」に関して以下のように定めることに至りました。
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まず体罰を行うことは一切考えておりません。
過去に「うちの子に限っては体罰をしても構わないので、厳しくお願いします」と依頼されたご家庭もありましたが、この点についても明確にお断りさせていただきます。
即座に改善を必要とする問題行動を繰り返す生徒の在籍は一切認めない。そして、入塾後そのような行為が発覚し、それを繰り返す生徒は「即座に明らかな改善が見られない限り、その生徒がどんなに優秀な生徒で学年1位2位を争う生徒であったとしても無条件で即退塾」という形で対処する。
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この考え方(方針)を大前提とした「入塾」及び「日々の指導」となることを切にご理解いただき、これらのことに納得及び賛同のいくご家庭に限り申込を受付させていただく形をとらせていただきます。
保護者の誰もが完璧に我が子に対し指導(しつけ)が行き届き、一切人に迷惑のかけることのない理想の子育てができているかという答えに対し、ほぼすべてのご家庭で大変難しいと感じます。もしそれと同じか同等程度のお子さんがいたら、その陰に保護者の計り知れない多大なる尽力、努力、度重なる苦労と工夫が存在していると思われます。しかし、現実は大変難しいものでやはり学校の先生や塾の先生、地域の保護者達を含めた様々な人の力を借りて子育てが行われているのが現実です。この考え方を生かしつつ、学習指導に従事する。
ここに本当の難しさを感じますが、当塾はそこにも挑戦してみようと考えています。
このような中で、この塾では「それに値する生徒の在籍は一切認められない」という方針の下で継続した指導が行われることをご理解下さい。
居眠り、悪戯、おしゃべりを含めた授業中の迷惑行為、度重なる遅刻も十分それに該当するものとして捉えていただけると助かります。
「学校で置き勉が認められているから」という理由で、「塾に必要な教科書を度々忘れ持ってこない」という行為も同等と考えて下さい。
基本、プライベートな部分にまで踏み込むつもりはありませんが、SNS上での悪口などの書き込みを行っている生徒も同様で、そのような行為を認めることはできません。
本当にほんとうに世知辛い世の中となりました。
こうしてこのようなことを書いている自分自身も大変悲しく思えてなりません。
しかし、多くのお子さんを預かる身.. 明確な基準や考え方を打ち出さなければなりません。
故に、当塾では「募集できる人数自体を制限する形を採用し、確実に目の行き届く生徒数のみを受け入れの限度」とし、指導の責任を果たす。ここにたどり着きました。
お許し下さい。
例えばこういう考え方もあります。
ある生徒の問題行動を目にしたとき、塾の場合それが「授業中」である確率は大変高いものと考えられます。
問題行動を目にしたとき、「その場で」「その瞬間」に注意を促し改善を約束させ改めさせる必要性が生じます。こういった類のものは「後回しにしてはいけない」優先事項でもあるからです。
しかし、そのあるべき姿を追求した時に「貴重な指導時間」が削られ、失われることにつながります。たった一人の生徒の為に他の全員の生徒の貴重な時間が失われるという現実にも直視しなければなりません。
故に、「塾のルール」としてこのような基準を設けています。
2度の注意・指導をもってしても改善が見られない生徒については「3度目はない」。中途半端に軽い気持ちで注意をするつもりはありません。正面で向き合い、互いに目でも会話をし、真剣にそれを伝える。この方法をもってしても改善が促されない場合はそう対処せざるを得ないと考えています。
これが生徒たちに質の高い指導を届ける方法や考え方のひとつでもあるという結論に至ったとご理解いただけると助かります。
「真剣に学ぼうとしている生徒が、不真面目な生徒によって阻害妨害されることがあってはならない」という考え方が、現時点で当塾の最優先されるべきこととして位置づけさせていただきます。
「それは余りにも理不尽では?」「そのような生徒でも時間をかけてでも何度でもぶつかり、何がよくて何が駄目なのかを教えることも塾のあるべき姿として存在しているのではないか」などの意見もでるかもしれません。
しかし、現時点では何よりも優先したいのが「学び場としてのあるべき理想の姿」であり、優先すべき順位を考慮すると残念ながらそれについては現時点で優先すべき事項とは考えられますが、最優先すべきことではないと位置づけています。
繰り返しますが、「学び場にふさわしくない態度や行動、考え方をもつ生徒の在籍は認めることができません」また、「問題行動を認知後、改善が即座に見られない生徒の在籍は認めることができない」ので、この考え方に賛同していただける方のみ応募(エントリー)をお願いしたいと考えています。
また、この考え方はだいぶ偏ったものであるということも当方で認識はあります。先ほど述べたように何度でも繰り返しくりかえし熱意をもって伝え、教える姿も忘れるつもりは毛頭ありません。それは、本来あるべき姿の一つに違いありませんから..
しかし、それでも伝わらなかったときは.. という考えで書き記しております。
もしかしたら数か月後や半年後、1年後にはこの考え方を改め変わっているかもしれませんが、今はまだ「この考え方を変えて指導を行うことは考えておりません」。同時に、この意見考え方に対し、議論に応じることも考えていませんので予めご理解ください。
すべては「学び場としてのあるべき姿」を追い求めての結論のひとつになります。
この塾に通う生徒は例外なく「真面目で努力を惜しまない」という姿を持ち合わせたと多くの方から評価をいただけるような運営を心掛けたいと考えています。
ご理解いただけると幸いです。
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